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目標に向かってがんばらない。ん?

更新日:2019年8月1日


今ごろかいっ!って言われそうですけど、「英国王のスピーチ」を飛行機の中で見ました。実は、私はイギリス英語が大の苦手で、絶対聞き取れないだろうと思い、当時、諦めて見ずにいた映画だったのです。日系の飛行機だと字幕がありますもんね、わかりやすい〜!もう見ましたか?あ。え?2010年の映画なんですね。もう9年も前かぁ。。。(遠い目)




あらすじはDVDかwikipediaで見ていただくとして(https://ja.wikipedia.org/wiki/英国王のスピーチ)この中での、王とスピーチセラピストとの関係や、レッスンの取り組み方がアレクサンダーテクニックのレッスンにも共通する点があって、面白かったので、ご紹介しますね。




ジョージ6世は、吃音を治すために、スピーチセラピストのライオネルのレッスンを受けに行くのですが、ライオネルは、まず世間話を始めます。すると「私は世間話をしに来たのではない!」と王は激怒し、吃音を治すためのテクニックを教えるように迫るシーンがありました。


これを見て、もしかしたらライオネルはアレクサンダーテクニックを学んだことがあるのではないかと思いました。F.M. アレクサンダーと同じオーストラリア人ですし、同時代の人ですからね。




そうです、王はとにかく早く吃音を治したい。だから、いろいろな医者やセラピストのところへ行き、あらゆる手段を尽くした。でもうまくいかなかった。結果として、ライオネルとのレッスンを経て、彼は素晴らしいスピーチができるようになりました。




成功の理由は、ライオネルのアプローチが、ホリスティック(全体性)だったからだと思われます。吃音を治そうと思えば思うほど、良いスピーチをしようとすればするほど、自分を追い詰め、喉を極度に緊張させてしまうと言う習慣を持っていたようです。




吃音を治すためには、直接的に発音や発生の練習をすれば良いと思うでしょうが、そうではありません。まずは余計な緊張から、自分を解放させる必要があるのです。(F.M. アレクサンダーの著書の中にも、吃音者とのワークが克明に記されています。)




そのために、映画の中では、床に転がったり、歌を歌ったりといった、ともすればふざけているように見えるアクティビティを取り入れたり、散歩をしたりしていました。その点で、ライオネルは風変わりなセラピストと呼ばれていたようです。




アレクサンダーのレッスンも、問題点にフォーカスしません。下手をしたら、いい歳をした大人がなにやってんの?的な遊び感覚の中でレッスンは進み、全体の協調性がうまくいくようになることで、問題が解決していきます。




聞きなれない言葉だと思いますが、エンドゲイニング(end-gaining=目的到達)に意識を向けるのではなく、全体の協調性を整えていくプロセスを学んでいきます。




王とライオネルが生涯の友情を育んだように、アレクサンダーの先生と生徒の間にも強い信頼関係が生まれるケースが多いです。なぜなら、アレクサンダーの教師は、生徒さんを、部分ではなく、一人の人間全体として見るからです。




私は、レッスンを受け始めたら、出来るだけコミットしていただくことをお願いしています。それでないと、いつまでたっても表面的なテクニックに留まってしまい、深く入っていけないからです。




「英国王のスピーチ」まだ観てない方は、こちらのトレーラーをどうぞ。




#アレクサンダーテクニック #英国王のスピーチ #吃音

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